ベトナムは通信のハブになりうる?

KDDIベトナムの福田氏のコラムから.

情報通信総合研究所のレポートによれば2001年時点のベトナムは国営のベトナム郵電公社(VNPT)が通信事業を独占しており,傘下に地域別に市内通信を担当するPTT,国内の長距離通信のVietnam Telecom National(VTN),国際通信のVietnam Telecom International(VTI)が存在する.

状況としては NTT が国営企業だった時と似たような感じで,VNPT も民営化と通信市場自由化に向けて進んでいる.なので片山総務相ベトナムと情報通信分野での包括協力の覚書を交わしたりしていたり,NTTとの協力関係もあったりする.

福田氏によれば自由化は2012年に行われるという噂もあるとのこと.ベトナムASEANの地理的中心という好立地や水路のアクセスの良さから自由化が行われればアジアの通信のハブになりうるかもしれない.

なお2010年11月末のISPのシェアは,VNPT が約70%,Viettel が12%、最大手 IT 企業の FPT Corporation が8%,後発で9月に民営化が完了した電力系のEVN Telecom が9%である.携帯電話事業でも VNPT が50%,Viettel が40%と2大キャリアのようである.