Brocade が仮想環境向けエッジスイッチ Brocade VDX 6720 を発表

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Brocade は2010年11月16日,仮想環境向けのエッジスイッチ,Brocade VDX 6720 を発表した.

1U 24-port の VDX 6720-24 と 2U 60-port の VDX 6720-60 がラインナップ.各ポートはロスレス転送を実現する 10GbE Data Center Bridging に準拠しており,FCoE を利用出来る.さらに VCS と VAL という2つの新機能を搭載している.

VCS (Virtual Cluster Switching)はスイッチ間の接続リンクを有効活用することで複数のスイッチを単一スイッチのように見せる技術.VSC には STP を代替する TRILL を採用.TRILL では STP と違い,重複するパスを同時に利用できるので冗長化と負荷分散を同時に行える(ECMP).また,手動での設定も必要ない.AMPP (Automatic Migration of Port Profiles) は,仮想サーバのポートに紐付けられた設定情報(MAC アドレスや VLAN ID)を仮想マシンマイグレーションと同時に移動させる技術.

VAL(Virtual Access Layer)はサーバー仮想化ソフトの負荷を低減させて仮想サーバーの移動性を高める技術.VEB (Virtual Ethernet Bridging) と VEPA (Virtual Ethernet Port Aggregator) を利用することで仮想マシンモニタ内部の仮想スイッチを外部機器にオフロードすることができ,それにより仮想マシンモニタの負荷を軽減することができる.VEB は仮想スイッチを物理 NIC にオフロードする技術.VEPA は仮想スイッチを外部のスイッチにオフロードする技術.仮想 MAC アドレスを用いることで外部スイッチから個々の仮想マシンを識別できる.

コメント

Brocade がデータセンターのネットワーク機器ベンダで優位に立っていると Brocade の CEO は主張している.Brocade のストレージと Foundary のイーサネットスイッチの組み合わせが,データセンターのネットワーク機器で効力を発揮していて,Cisco や Juniper のシェアを奪っているそうだ.

AMPP に関しては IBM のスイッチ G8000 も同様の機能を実装している.

TRILL や VAL はおもしろそうなので技術的に追いかけてみたい.